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会長の独り言

会長の独り言

ケニアのエイズ孤児

 井ノ原 卓さんから頂いたメールに、
すごく感動的な話があったので、シェアします。
とあるテレビ番組での話だそうです。


 ご存知の通り、アフリカ大陸は、エイズの死亡率が非常に高い地域です。
今問題になっているのは、親が感染したエイズが生まれた子供にも感染し、
親が死んでしまった後、残った子供が孤児になってしまう・・・

 ということです。


 ケニアナイロビのスラム街に暮らす、何組かのエイズ孤児を
クローズアップしていたのですが、
番組の最初から最後まで涙が止まりませんでした。


 その中の1組の孤児を紹介します。

家族構成は、長女(12歳)、
そしてその下に小学生低学年の男の子1人と女の子2人の4人です。

そして悲しいかな・・・
地元NPOが運営しているヘルスセンターでエイズ検査をした結果・・・
4人ともHIV陽性だったのです。

 彼らの母親、父親ともにエイズに感染し亡くなっていません。
親戚もなく、誰からのサポートも得られないままで
途方に暮れていたのですが、12歳の長女は”ある重大な決断”をします。

 その”決断”とは、自分が学校をやめて
弟、妹たちだけでも学校に行かせる、ことだったのです。

※ケニアには義務教育制度はありません。
 ですから公立の小学校であっても
 学費、教科書代を払わないといけないのです。


 とは言うものの、
12歳の少女が、ケニアナイロビのスラム街で働ける場所などありません。
しかし彼女はあきらめず、最終的にスラムに暮らす他の人たちの
お手伝いをさせてもらうことができたのです。

 彼女の朝は早く、5時には起きて
3人の弟たち、妹たちの朝ご飯を準備し、
洗濯、掃除をして、7時には学校へ送り出します。

 その後すぐに、10軒ほどの家をまわり、
彼らの炊事、洗濯、子守を行って
家に帰るのは夕方7時を過ぎてからです。

 そして夕食の支度をして兄弟を食べさせてあげる・・・

   そんな1日の繰り返しです。


それだけ働いて、
1日あたりもらえるお金は日本円にして100円もありません・・・


CNNのインタビュアーが、

なぜそこまでして自分の兄弟に尽くすのか?

自分は学校に行きたくないのか?

という質問の彼女の答えで、私は涙が止まりませんでした。


彼女は涙ぐみながらこう答えたのです。


「もちろん・・・私も学校に行きたい。
 でも私が弟や妹の面倒を見ないと、
 学校に行かないと、
 何か悪い道に入っていってしまうと思うの。

 だから・・・
 私は学校行けなくてもいいから、
 彼らには絶対学校は行って欲しいの・・・」


 彼女自身も、
いつエイズが発病して体調が崩れるのかわかりません。
でも自分の欲望、欲求すべてを捨ててまで、
兄弟のために尽くそうとするのです。


 底辺の生活を強いられているこの少女が、
人間として、最高の愛、思いやりという清らかな心を持っているのは、
本当に皮肉です。


 対照的に、
経済的、物質的に最高の生活を満喫している人の中には、
人間として、愛、思いやりもなく
底辺の腐った心を持っていることも事実です。


 私は仕事をしながらも、1日何回となくこの少女の顔が浮かびます。


「自分は、あの少女のような、全く曇りのない純粋な心を持って
 仕事をしているだろうか?
 本当にエゴのない、愛、思いやりで人に接しているだろうか?」


   そんなことを自問しています。


 大きな病もなく、物質的にも恵まれているからこそ、
自分が行きたい学校にも行け、
勉強やスポーツをやらせてもらったからこそ、
このケニアの少女よりも
もっともっと精進して、心を磨かなければいけない・・・


そういう責任感みたいなものが、私の中には芽生えたのです。



   わたし、中村も、この話を読んで思わず目頭が・・・



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